
「あなたと結婚する」とお互いに約束したはずの婚約。それなのに「君とは結婚はできない」と婚約破棄。そんな辛いこと、誰だって経験はしたくないものです。
悲しい、悔しい、許せない、いろいろな思いが湧いているかと思います。そこでこの記事では、婚約破棄をされた場合、
・慰謝料はもらえるのか
・相場はいくらくらいなのか?
・婚約破棄をどう乗り越えていくのか
などについてご紹介していきます。
物流コストの高騰及びコロナウィルス感染症、昨今のウクライナ情勢に伴い婚約指輪・結婚指輪の価格が改定されていることが考えられます。最新の情報については公式HPを確認ください。
(2023年1月)
目次
1、「婚約」の定義とは?
そもそも「婚約」とはどういう状態を言うのでしょうか?
二人の口約束だけでは婚約していることを第三者に証明出来るわけではありません。二人以外の人に「将来結婚することを知られている状態」であるということが一般的には「婚約している」と見られることになります。
ですが「婚約」に法的な手続きは必要ありませんから「将来この人を伴侶とする。結婚する。」と双方が合意した時点で「婚約した」ことになります。したがいまして、結納や指輪の交換といったことがなくても、またたとえプロポーズがなかったとしても、お互いが合意していれば婚約したことになります。
2、その「婚約破棄」は正当な理由があるかどうか
婚約を破棄したカップルの理由は実にさまざまです。浮気、婚約中に見えて来た相手のアラや性格的に嫌なことだけでなく、家族の問題、仕事の関係、転居や同居、金銭問題から思想信条の問題まで例をあげればキリがありません。
ここで考えるべき大切なことは、理由はどうであれ、その「婚約破棄」は正当な理由かどうか? ということです。双方で納得できる理由があればまだ良いのですが、一方的に「結婚できない」「あなたのこういうところが嫌だから」だけでは、納得しようがありません。
また「婚約破棄は致し方ない」と受け入れたとしても、破棄された側にしてみれば、精神的にもまた場合によっては物質的にも大きなダメージを受けたことには変わりありません。
3、婚約破棄をされた場合に考えたいことと選択肢
婚約破棄をされたあなたには2つの選択肢があります。
(1)正当な理由なき婚約破棄は「損害賠償請求」をしリセットする
多くの方は婚約破棄をされたことや慰謝料(以下損害賠償)請求をすることは恥ずかしいことであり、あまり人に知られたくない、と考えるかもしれません。ですが、決して恥ずかしいことではありません。正当な理由のない婚約破棄の場合は堂々と相手に損害賠償を請求できるのです。
お付き合いから始まり婚約から結婚に向かっていた期間に受けた物質的、金銭的なダメージ、精神的ダメージを少しでも軽減し、今後の人生に向けてのけじめをつけるという意味でも、選択肢の一つして考えても良いのではないでしょうか。
(2)固執せず新しい人生に向かう
「損害賠償請求」をして相手に関わり続けるよりも、嫌なことはさっさと忘れて次に進めるという人は、固執せず新しい人生に向かう、という選択もあります。ですが、自分が思っている以上に気持ちは傷ついていたりするものです。新しい人生をさらに幸せなものにするためにも心のケアは十分にしてあげることが大切です。婚約破棄を乗り越える方法については後述いたしますので参考になさってください。
3、あなたのケースは慰謝料(損害賠償)が請求できるのでしょうか?
では、あなたのケースは損害賠償請求ができるのでしょうか?
(1)損害賠償できるケース・できないケース
損害賠償は「正当な理由なく婚約破棄されてしまった」場合に裁判所に受理されます。ですので、あなた側に
- 浮気などの不貞行為
- DVなどの虐待侮辱
- 前科や借金がある
- 言い訳できないなんらかの落ち度がある
などがあり、お相手が婚約破棄を申し出たい正当な理由がある場合は、損害賠償を申し立てても受理されることは難しいでしょう。
しかし例えば上記の理由に加えて、
- 理由もなく勝手に解消された
- 性格や家柄が合わないといった理由
などで一方的に婚約破棄された場合は、受理される可能性は高いと言えるでしょう。
(2)損害賠償請求できる場合の相場
損害賠償請求金の相場としては、50万〜200万というのが一般的に言われていることですが、既に結婚式、披露宴、新居等の準備等でお金を肩代わりしている場合や結婚のために職場を退職してしまった場合等、いろいろなケースがありますので、一概にはこれくらいとは言えないのが現状のようです。
また、地域の風習として結納金を交わしている場合、婚約破棄を申し出た側が倍返しするという地域もあるようです。
(3)損害賠償請求をすることは恥ずかしいことではない
正当な理由もないまま一方的に婚約破棄をされてしまい、辛い立場にある現状で、損害賠償請求をするというのは、より辛いことに感じる人もいることでしょう。また、「そもそも婚約が成立していたのか」から始まり、二人のこれまでを第3者に話すことにもなりますので、恥ずかしいという気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
しかし、不当な扱いを受けたあなたは金額の多少に関わらず損害賠償を受け取る権利があります。それは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、きちんと損害賠償請求することによって、お相手も社会人として、一人の人として、一度はパートナーに選んだあなたに誠意を尽くすという形の一つをとることができると考えることもできます。また、あなた自身も第三者を通して客観的な視点も交えながらお相手だった人と向き合うことで、心の整理をつけることができ、新たな人生へのステップに変えていくことができるでしょう。
(4)損害賠償請求の方法
具体的な損害賠償請求はまずは専門の弁護士に相談されることをおすすめします。
こちらの記事ではより高額の慰謝料を獲得できる場合についてや、以下の通り婚約破棄されて慰謝料請求する全手順が丁寧に記載されています。参考になさってください。
①慰謝料請求の具体的方法
②内容証明郵便に記載すべき事柄
③慰謝料請求のための内容証明郵便の雛形ダウンロード
④慰謝料請求をする裁判の方法
⑤裁判に必要な費用
などが紹介されています
また、専門家に相談するプロセスについてはこちらの記事も参考にされてください。
https://best-legal.jp/engagement-discarded-alimony-2498
4、婚約破棄を乗り越え幸せな人生を歩むために
婚約破棄を乗り越えて、今までよりも幸せな人生を歩むためにはどんなことが大切でしょうか?
これまでは、自分はこうしたい、というよりも、相手がどうしたいか? 二人ならどうしたいか?等と考えて自分のことは二の次になっていたかもしれませんが、ぜひこれからは相手に気持ちを注いでいた分を自分に向けていきましょう。そして新しい環境を作っていくことで自然と気持ちも切り替えていくことができるでしょう。
具体的に上げてみると・・・。
- 断捨離をする
- 引越し、部屋の模様替えをしてみる
- 新しい習い事、趣味を始めてみる
- 行ってみたかった所に行ってみる
- 運動する
- イメチェンする
等、楽しそう、スッキリしそうと感じたことをやってみることをおすすめします。
そして、何より大切なことはこんな状況になってしまったのは自分のせい、と必要以上に「自分を責めない」ということです。
自分に落ち度があったのではないか? 自分が相手をそうさせてしまったのではないか? と自分を責める気持ちが沸いてくることもあるかもしれませんが、そのループにはまってしまうと、逆に相手に対する怒りが消えないことにもなりかねません。
悲しい気持ちの自分がいる、悔しい気持ちの自分がいる、そんな自分をあなた自身が受け止めてあげることは大切です。そういう時は一時だけ、思いっきりその感情に浸ることも必要です。ですが、いつまで浸っていても、それであなたの思いが解消され幸せになれるわけではなのです。
婚約破棄をされたその時はとても悲しいし、辛いものですが、人生は後になって振り返ってみないと、その出来事にどんな意味があったのか?なんて分からないものです。
出会いにも別れにちゃんと理由があったということは、後になれば分かること。そして、今の別れはきっと、あなたによりふさわしいお相手、本当の結婚相手に出会うために必要だったことが分かる日が必ず来ます。とても悲しいと思うことさえも、実はあなたが幸せにより近づいたとも言えるのです。だからこそ、自分を責めることなく新しい生活、人生に進んでいただくことを願ってやみません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んで下さったあなたが、本当の結婚相手に出会い、より幸せになるために新しい一歩を踏み出されることを願っています。

「HOW TO MARRY」編集部です。編集部では、結婚式場勤務、結婚式のプロデュース会社、フォトウェディングスタジオ立ち上げ経験があるブライダル業界を代表するメンバーや元局アナ・現役婚礼司会者(婚礼司会数300件以上・結婚式関連取材100件以上)が取材・運営を担当しています。皆様に最高に幸せな結婚をして頂くべく信憑性のある情報提供を目指しています。サイト運営者情報はこちら。
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