
大切なご友人の結婚式の披露宴という晴れの舞台に「司会」という大役を仰せつかった場合、お祝いの気持ちを込めて自信を持ってお受けできますか?それともプレッシャーに押しつぶされそうでしょうか?
今回は、新郎新婦のご意向を汲んで素敵な披露宴にするための司会のポイントをまとめました。
これを読めば初めての司会でも大丈夫!
ポイントを押さえて、素敵な披露宴になるようにしっかり準備していきましょう。
1、結婚式・披露宴での司会の心得
まずは司会の心得についてお伝えしていきます。
(1)ゲストの皆様へのおもてなしの心
披露宴は新郎新婦が主役なのはもちろんですが、お二人がお世話になっている方々への感謝の気持ちをお伝えする為の場であるということを一番に考えましょう。新郎新婦と同じように、ゲストの皆様へのおもてなしの気持ちを大切にのぞみましょう。
(2)新郎新婦の意向を確認
まずはお二人がどんな披露宴にしたいのか、特別どんなことを重視しているのか、ご意向を確認しましょう。
(3)新郎新婦が輝くエピソードを!
新郎新婦お二人の馴れ初めや、お付き合い後のデートなどから、お二人が輝くようなエピソードを見つけましょう!
2、結婚式・披露宴のシーン別 司会のポイント
(1)入場
会場スタッフの合図を貰ったら、ご列席の皆様に新郎新婦が入場する扉に注目して頂きます。ここは出だしなので、ゆっくり大きな声を意識して話し始めましょう。
入場曲を事前に聞いておくと雰囲気がつかめると思います。
(2)開宴の辞
一般的に招待状をご両家名で出している場合はご両家名。新郎新婦お二人の名前で出している場合は「~さん、~さんの結婚披露パーティー」などお二人のフルネームにすることが多いですが、お二人のご意向を伺いましょう。
またここで司会の挨拶をすることもありますが、そのままプロフィール紹介に入るためお二人にはご起立頂いていますので、ご意向が特になければ入場前に自己紹介を入れてしまうと良いでしょう。
(3)プロフィール紹介
仲人をたてない場合は司会からお二人をご紹介します。お二人に細かくエピソードを伺い、新郎の経歴・仕事・趣味などの後に、同じように新婦をご紹介し、お二人の出会いからお付き合い・プロポーズまでの流れやエピソード、今後どんな夫婦として歩んでいきたいか等を短くまとめましょう。
また新郎新婦がウケ狙いで伝えたいエピソードであっても、ご親族やご両親などにも配慮し、司会からのコメントは常識の範囲内にとどめましょう。
例:「家が貧乏すぎて食べるものがなかったので昔から痩せていたとおっしゃっています」「頭が悪すぎて、三浪三留したそうです」などはNG!
どうしても新郎が言って欲しいという場合も「新郎曰く、大学と勉強が大好きで人より3年長く大学に通っていた。と仰っています」など、ご親族も笑顔になれるようなコメントにしましょう。
(4)祝辞
ご来賓の皆様方を代表して頂き、新郎新婦がお世話になっている方一人ずつにご祝辞を頂くのが一般的です。
披露宴の中で最も大切な事の一つが、ご来賓の方の肩書と名前を間違えないことです。ここは事前に何度も確認しましょう。(新郎新婦が古い肩書を記憶している場合もあります。)新郎新婦に何度かきちんと確認し、当日会場がオープンして皆様が席に着き始めている頃に祝辞を頂戴する方にはご挨拶に伺いましょう。
お一人目の方がご着席されてから、「続きまして~」と次の方のご紹介にうつりましょう。
(5)乾杯
お二人の前途をお祝いして乾杯にうつりますが、ここでも発声を頂戴する方の名前と肩書は必ず間違えないように何度も確認しましょう。
また祝辞を頂戴してから、司会より皆様に「それでは大変恐れ入りますが、皆様グラスをお持ち頂き、ご起立頂けますでしょうか」と皆様の状況を確認してから改めて乾杯のご発声を頂戴する旨をあらかじめお伝えしておきましょう(皆様が着席した状態のまま、緊張されてすぐに「乾杯!」と発声してしまう方もいらっしゃいます。仕切り直す事がないように万全の準備を。)
司会はマイクを通して大きな声で「乾杯!」と言いましょう
(6)ケーキ入刀
ここはシャッターチャンスとなりますので、皆様に近くにお集まり頂くように促します。
皆様にお集まり頂き、新郎新婦の準備が整ったら「ウェディングケーキ、入刀でございます!」といいます。「ケーキカット」「切る」「分ける」などの忌み言葉を使わないように注意してください。「ケーキ入刀」「ウェディングケーキにナイフをお入れ頂きます」という言い方でしたらOKです。
(7)ファーストバイト
ファーストバイトがある場合は、このあとも引き続きファーストバイトのセレモニーを行うのでシャッターチャンスがあることをお伝えし、そのまま近くにいて頂くように促します。
そして準備が整ったら、新郎から新婦へ(これから食べるものに困らないように頑張りますという意味)続いて新婦から新郎へ(これから美味しい物を作ってまいりますという意味)込められた意味もお伝えしながらお口に運んで頂きます。
(8)祝宴
ここからは歓談の時間です。
この際に新郎新婦から伝えたいメッセージがあればアナウンスしましょう。
(ウェルカムボード、ブーケ、ブートニアなど、ご友人~さまの手作りでございます等、ご注目頂くようにアナウンスをします。)
(9)中座
新婦が先にご自身のお母様のエスコートなどで中座され、新郎はご友人やご自身のお母様などと中座されることが多いですが、どなたにエスコートをしていただくのか、その際にメッセージも頂戴するのか、サプライズかどうかも事前に確認しましょう。
会場スタッフの合図で中座に入りますが、サプライズの場合は事前に気付かれないように。またお伝えしないと緊張してしまうというお母様の場合には、直前に「このあとの司会のコメントにそって高砂近くまでおいで頂き、エスコートをお願いします」と一言ご挨拶するのもよいかもしれません。
新婦とお母様など(エスコート頂く方)がお開き口に揃いましたら、「ここで皆様にご一礼でございます」と促して、お二人の息が合うように誘導しましょう。
(10)お色直し後・入場
会場スタッフの合図で、入場のコメントをします。
お色直しはカラードレス、色打掛、ヘアースタイルチェンジなど事前に確認しましょう。「装いも新たな新郎新婦でございます。」ヘアースタイルのみなどのチェンジであればそのお色直しに沿ったコメントを。
お色直し後の入場ではフォトサービスを行いながらの場合、キャンドルサービスを行いながらの場合、何か記念品を配りながら等ありますが、お席の移動をお願いする場合などは司会から案内しましょう。
(11)祝辞・余興
ここでも名前や肩書、余興をお願いしているメンバーが何人なのかなど必ずチェックしましょう。余興の際は新郎新婦にサプライズであるかどうかも確認し、うっかり内容を漏らさないように注意します。またサプライズであるために新郎新婦が何人のご友人方で余興を行うのか分からない場合がありますが、大抵会場で披露宴前に余興のリハーサルなどが予定されていますので(音響のチェックなどの為)、その際に全員分の名前などもリハーサル時に直接伺っておきましょう。
(12)祝電披露
披露宴が始まる前の新郎新婦にご挨拶する際、祝電を新郎に確認して頂きます。何通読むのか、読み上げる順番、全文読み上げる祝電とお名前だけの祝電などを分け、会社名・肩書・名前の読み方も確認します。事前に確認して頂く時間がなかった場合は中座の際に控室前で伺いましょう。
(13)お手紙のご披露
いよいよ披露宴もクライマックスです。感動のシーンで号泣されるなど新婦が手紙を途中で読めなくなる事もあります。事前にコピーを頂いて司会者が目を通しておくのか、新郎が代わって読み上げるのかも確認しておくと安心です。
(14)記念品・花束贈呈
新郎新婦がご両親のもとへ歩いて行き、記念品を渡す際に「どうぞお受け取り下さい!」など、皆様の動きが合うようにコメントで誘導していきます。
「新しいご家族の皆様がお揃いになりました!」など決めのポイントを的確に。
(15)新郎のお父様ご挨拶、新郎ご挨拶
両家を代表して新郎のお父様のご挨拶のあとに、新郎から皆様へお礼のご挨拶をすることが多いですが、新郎のみの場合もあります。
(16)お開き
「~家~家ご両家の結婚ご披露宴をお開きとさせて頂きます。本日はご結婚誠におめでとうございました!」などのコメントの後に、ご両家ご両親様と新郎新婦がお開き口へと進むあいだは、「本日一番の祝福の拍手でお包み下さい」などと披露宴の結びを盛り上げましょう。
(17)エンドロール
ご両家ご両親さまと新郎新婦がお見送りの準備をしている間に、エンドロールをご覧頂くことが一般的です。エンドロール後にご案内したい内容がないかお二人に事前に確認しておきましょう。
(二次会のご案内や、ハネムーンの場所、新居など)
3、忌み言葉に注意しましょう!
忌み言葉とは特定の場面で使用を避ける言葉、不吉な意味の語を連想させる言葉です(特に死や病気に関するものが多いとされています。)
若い世代の方は気にしないという方も増えていますが、披露宴は様々な年代の方にご列席頂くお祝いの席ですので、縁起が悪いとされる言葉や漢字は出来るだけ避けたほうが無難です。
(1)夫婦の別れを連想させる単語
・別れる・切れる・離れる・終わる・割れる・最後に・冷える・壊れる・去る・帰るなど
(2)再婚や繰り返すことなどを連想させる単語
・戻る・繰り返す・再度・くれぐれも・重ね重ね・度々など
(3)不吉なことを連想させる言葉
・死ぬ・滅びる・流れるなど
まとめ
披露宴の司会者は新郎新婦のお二人が息をピッタリと合わせて、皆様に盛大な祝福の拍手で包んで頂けるように言葉を使って進行する役目です。お二人が揃って一例をする場面や、着席する場面など、新郎新婦のお二人とゲストの皆様が安心してスムーズに動けるように先回りしてご案内していきましょう。
まずは丁寧に打ち合わせをして確認し、さらに当日会場では臨機応変に対応して、新郎新婦のお二人が輝ける、最高の晴れ舞台にしてくださいね。

「HOW TO MARRY」編集部です。編集部では、結婚式場勤務、結婚式のプロデュース会社、フォトウェディングスタジオ立ち上げ経験があるブライダル業界を代表するメンバーや元局アナ・現役婚礼司会者(婚礼司会数300件以上・結婚式関連取材100件以上)が取材・運営を担当しています。皆様に最高に幸せな結婚をして頂くべく信憑性のある情報提供を目指しています。サイト運営者情報はこちら。
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