今回取材したのは、東京・表参道にあるIWAI OMOTESANDO(以下:IWAI)です。
IWAI(イワイ)は、場所や形態に囚われないオリジナルウエディングをプロデュースしているCRAZY WEDDING(クレイジーウェディング)が、2019年2月、“祝う”ことを考え尽くしてオープンさせたウエディング会場です。
CRAZY WEDDINGが展開している会場と言うと、奇抜で独自性のあるウエディングパーティーができる場所と思いがちですが、全く違います。
IWAIのテーマはその逆をいく「会場があって、装飾がなくて、コンセプトのない結婚式」なのです。
一体どういう事なんでしょう。
お話を伺ったのは、IWAI事業部ブライダルマネージャーの永野真梨さん。
永野さんは業界最王手のウエディング会社のプランナー出身で、IWAI創設に当たっては、メンバーと結婚式の常識・慣習を徹底的に見直し、料理や衣装、カメラなどのアイテムの在り方を再定義して新しい結婚式の形を作られました。
取材してみると、今まで当たり前だと思っていた結婚式のあれやこれやが…ないっ!
「え?なんで?!」と驚きの連続でした。と同時に、「これって変だったな、こんな方法があったのか!」という事にたくさん気づかされるのです。
そんな口コミではわからないIWAIの想いを知ると、ますますその魅力に惹かれること間違いなし!
今までにない、でもクレイジーではないIWAIスタイルの結婚式とはどんなものか、特徴やこだわり、具体例について永野さんにお話いただきました。
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目次
1、ゲスト目線で作り上げたIWAI流結婚式って?
CRAZY WEDDINGで二人らしさを追求した結婚式を7年やってきた中で、それが必ずしもゲスト満足度と紐付かないのでは?という疑問を持ったことがIWAI誕生のきっかけです。
結婚式とは、祝いの場。祝い、祝われるというのは本来とても心満たされる時間のはずなのに、「結婚式のゲスト満足度を高める=料理の質を上げる」という世の中の多くの結婚式にある手法が、本質的ではないなと違和感を感じてきました。
結婚式で祝うというのは当たり前の形。
それなのに従来の結婚式の形の中では、実際に心の底から本当におめでとうと思える瞬間をどれだけ提供できているだろうか。もしストップウォッチで測ったら数分しかないかもしれない。祝う気持ちだけで作れる結婚式を作っていこう!と思ったんです。
そのためにも結婚式を構成する料理衣装カメラマン全てのアイテムを見直し、再定義していきました。
見直してみると、祝うという本質から外れてしまっているものが数多くあり、本来のあるべき姿を形にするべくアイディアを出していきました。
本質的ではない、とはどういうことか?
ここから、具体例を出しながらIWAI流「祝うことの本質」について迫っていきましょう。
2、ゲストの苦痛を徹底的に取り払った結婚式って?
IWAIは従来の結婚式の形式が、本当にゲストのためのことを想っているのか?祝うという本質から外れたものでないか?を問いただし、これまでにない新たなスタイルを提唱したいと言います。
こちらはIWAIがSNSを通じて結婚式列席者に呼びかけ募集した際に寄せられた、今の結婚式に対する疑問や本音の一例です。
#着席していなければならない時間が長い
#新郎新婦とも自由に話せない
#主賓の挨拶が長い
#形式的に運ばれてくる料理を淡々と食べるetc…
どうですか?誰もが心の中で思ってたけどなんとなく言っちゃいけない事というか、仕方ない事と受け入れていたことかと思います。
そんな「これまで目を背けてきたゲストの苦悩」に徹底的に向き合い、アイテムや演出のあり方を再定義したという新しい結婚式の形について、ブライダルマネージャーの永野さんに詳しくご説明いただきました。
(1)招待状の返信、手書きじゃなくていいってホント?!
結婚式の招待状は紙が一般的ですが、IWAIの招待状はWEB招待状をオススメしています。
WEBであれば出欠やお祝いの言葉をハガキに手書きで記入して郵便ポストに投函する、という手間をゲストにかける事がありません。
厚紙で立派な招待状はキチンとした印象を与えますが、結婚式当日までゲストに保管してもらう負担をかけることにもなります。
招待状というアイテムを見直した時、メールでのやり取りが当たり前の現代だからこそWEB招待状に切り替える決断をしました。
もちろん郵送でお届けされたいゲストに向けたオリジナルデザインの招待状のご用意もあります。
(2)受付係をゲストがしなくていいってホント?!
IWAIでは、会場スタッフが受付係をし、祝儀のお預かりをしています。
結婚式の受付は新郎新婦のご友人がやるというのが従来のスタンダードです。
祝儀(現金)のお預かりをスタッフがやらないため、つまりもし祝儀紛失などが起きてしまったとしても会場側が責任を負わないためにそうした形になっているわけですが、それって本当に好ましいことでしょうか。
受付係を依頼されたご友人は新郎新婦にとって親交が深くゲストの中でも大切なご友人であることがほとんどです。本来ならば、誰よりも早く新郎新婦のもとに駆けつけてお祝いしたい気持ちでいっぱいなのに、ゲスト全員が到着するまでその場を離れられず、会の最中もお金の管理を任されている状態になります。
祝うという本質から外れていますよね。
新郎新婦にとってもゲストに依頼することは精神的負担になっているかと思います。
だからIWAIではゲストに受付係をして頂くことはありません。
会場側が祝儀を正しく安全に管理している証明として、新郎新婦に安心してもらえるよう、防犯カメラをつけて管理したり、承諾書をいただくなどの対応をしています。
(3)全ゲストに二人から手紙が送られるってホント?!
来館されたゲストには、こちらで新郎新婦がゲスト一人一人に向けて書いたお手紙を読んでもらいます。
ゲストは少なからず「どうして自分が招待されたんだろう?」という疑問や「ここにいてもいいんだろうか」という不安を持っています。
手紙を通して、ゲストが新郎新婦にとって大切な存在であるということを担保してあげるといいますか、ご自身の存在意義をここでグッと感じてもらうために用意している独自のスタイルです。
さらにウエルカムスペースには、6つの展示台があります。
ここにはこれまでの新郎新婦の人生をつくってきた思い出の品々が展示されるんです。
部活動に打ち込んでいた頃のスポーツ用具や、お父様から初めてもらったプレゼントなど…。
それを見て、ゲストの皆様がお二人との関係性を思い出したり、お二人の人柄を知っていただく空間になっています。
ウエルカムボードも置かず、あえて装飾は控えて、お二人想いや人柄を際立たせるようにしています。
ちなみに、このウエルカムスペースで流れている音楽も新郎新婦にご用意いただく必要はありません。
社内でこの空間に合うもの、これからお二人と対面する挙式までにゲストに気持ちを高めていただけるよう設計して選曲しているんですよ。
(4)パーティー開始前に飲み始めていいってホント?!
挙式後、パーティーがスタートする前に、簡単なスナック菓子と飲み物をご用意して会場に入った方からどうぞつまんでおしゃべりしていいですよ、というスタイルをとっています。
通常の結婚披露宴ですと、ゲストにとっては、始まるまで席でただ待っていなければならなかったり、始まってもご祝辞の挨拶者が何名か終わるまで飲み物が飲めないという、ある種の緊張状態が続いてしまいます。
ちょっとしたおつまみや飲み物があれば、自然とリラックスした雰囲気が生まれ、会話も弾んでいきます。そんな温かい空気感の中で会を始めてほしいんです。
そうすることで、パーティー中のふれあいや会話の密度も変わり、終わった後の満足度も高まっていくのではないかと思います。
(5)ウーロン茶ジンジャーエール縛りがないってホント?!
お酒が苦手、飲めないというゲストの方にもお楽しみいただけるようソフトドリンクの種類を豊富に用意しています。
飲めない方にとっての選択肢って、ウーロン茶かジンジャーエールの2択!みたいなパターンが多いですよね。
IWAIでは、お酒を飲めない方にも飲み物を選べる自由があって、本当に飲みたいと思うものを味わえるようにしたいと思いました。
だから、産地や銘柄にもこだわった本当に美味しいソフトドリンクを数多く用意しています。
もちろん、お酒にもとてもこだわりが。
一般的な結婚式ではあまり見かけないお酒が用意されていますのでお酒好きな方もご期待ください!
ちなみに会場は邸宅をイメージしたリビングルーム。
リビングらしく、会場内には冷蔵庫やワインクーラーを設置していて、ゲストが好きな飲み物を自由に取っていってOKです!
冷蔵庫を開いて自分で持っていくなんていう日常っぽさ、テンポの良さが、アットホームさを生み、結婚式が日常の延長線上にある特別な1日になったらと願っています。
3、新郎新婦の苦悩も徹底的に取り払った結婚式って?
通常の結婚式準備と言うと、招待状の準備から会場装飾を決めたりBGMを準備したりと、本当にやることがたくさんあります。
その度に各セクションとの打ち合わせがあるのも必須です。
ですがIWAIでの打ち合わせはなんとたったの3ステップだといいます。
まずは、お二人の人生のヒアリングを担当のプロデューサーがじっくりといたします。
次はヒアリングを元にお二人のライフストーリー、流れのご提案をさせていただきます。最後のお打ち合わせでは、紙面上でのリハーサルを行います。
新郎新婦が主に行うことは主に招待状の送付と全ゲストに宛てた手紙の作成です。
(参照:https://www.crazy.co.jp/iwai-omotesando/process)
これまで当たり前とされてきた結婚式準備のあれこれを思い切って削除したIWAI流結婚式についてブライダルマネージャーの永野さんにお話いただきましょう。
(1) IWAIにはお花・BGMの打ち合わせがないってホント?!
結婚式準備の定番事項と言える、会場装花やBGMの打ち合わせですが、IWAIには存在しません。
お花は会場の常設設備と考え、週ごとに、そのとき最も旬なお花をディスプレーさせていただいています。
そうしたことからお花代は他の新郎新婦様とシェアしていただく形になるので、負担金額がぐっと少なくなっています。
お二人が選んだお花や物珍しいお花を飾るのもいいのですが、IWAIでは、街中にある季節を感じられる花を飾ることで、また翌年同じ季節が訪れ、街でそのお花を見かけたときに、結婚式のことを自然と思い出して欲しいと思っています。
BGMも新郎新婦にご用意頂く負担をかけることなく、その場所やシーンに最も合った曲をIWAIがご用意させていただいています。
ですから、飾りや音楽といったアイテムはその道のプロ集団であるIWAIに任せて頂き、新郎新婦には一人一人のゲストへ想いを馳せながらの直筆でお手紙を書くことに集中して頂きたいのです。
そのプロセスこそが結婚式を挙げるお二人にとって何よりも大切なことだと思っています。
(2)IWAIには新郎新婦入場がないってホント?!
IWAIでは、新郎新婦が会場で待機し、ゲストをお迎えするところからパーティーが始まります。
音楽の盛り上がりでドアが開いてスポットライトと拍手の中でお二人が入場するという、定番の新郎新婦入場はありません。
なぜならIWAIは、結婚パーティーとはお二人だけでなく、お二人と共に歩んできたみなさんの人生を祝う場であると考えているからです。
ですから2人の結婚を広く発表する、披露するという意味合いの強い新郎新婦入場は必要ないのではないかと考えました。
「#新郎新婦入場が見せものになるようで嫌」「#披露したいというより感謝を伝えるためにパーティーを開いた」という新郎新婦の本音に寄り添った選択です。
(3)新郎新婦の高砂がないってホント?!
新郎新婦のメインテーブルはありません。
新郎新婦とゲストの間に物理的・精神的な距離を作りたくなかったからです。
ご家族も会社の上司も友人も座る長テーブルに新郎新婦の席を配置することで、ゲストとの境界線をなくし、ゲストと一緒に楽しめる空間を提供しています。
その他にも、肩書き順の席次を廃止しています。
最初に座る指定の席はありますが、自由に着席・移動してもちろんOK!
ですからIWAIのパーティーはわいわいガヤガヤとしたホームパーティのようなリラックスした雰囲気です!
楽しみすぎて飲みすぎたゲストが脇に設置されたソファーで寝てしまっているなんてこともあるくらい(笑)
そんな姿も許されちゃう居心地の良さもゲスト満足度につながると感じています。
(4)司会者を立てる必要がないってホント?!
IWAIのパーティーには、披露宴司会者は存在しません。新郎新婦のお二人が進行役です。
会が始まる前にスナックやドリンク片手に会話が始まり、温かい雰囲気が出来上がっていますから、新郎新婦がマイクを持って進行していても全く違和感はないですし、たどたどしくてOK!
プロの流れるようにスムーズな進行が求められている雰囲気ではないのです。
ゲストにとってはお二人が一生懸命想いを乗せて話している姿が嬉しいものなのですから。
そうはいってもマイクを持って進行するのは恥ずかしいと言う方もいらっしゃると思いますので、その場合はこれまでお二人と打ち合わせをし準備を重ねてきた信頼関係のとれたプロデューサー(プランナー)が当日の進行をしますのでご安心くださいね。
(5)余興をお願いしなくてもいいってホント?!
IWAIのパーティーの中身は“歓談”を重視しています。
それって退屈しない?と心配される方もいらっしゃいますが、ゲストが会の2時間半、飽きることなく心地よく過ごせるように設計しています。
その一つが、会の始まりに新郎新婦がゲストのことを皆さんに紹介する「他己紹介」です。
ゲスト同士がお互いを知れるからこそ、話のきっかけが見つかって会話が始まりやすくなり歓談が盛り上がります。
結婚式をきっかけにゲスト同士で、横の繋がりが出来た!と喜んでいただけています。
また、ほぼ歓談だからこそ自然発生的に突然始まるコンテンツを許容できるんです。
例えば、アカペラサークル所属の新郎がゲストと思い出話をしている中で当時のあの曲を歌いたい!となって歌を披露する流れになったり、新郎新婦にお祝いのスピーチをしたいと話してくださったり…あらかじめ用意されたものではないからこそ、荒削りでカッコ悪いかもしれない。
でも、その場で生まれた予期せぬ出来事が喜びとなり、より思い出を深くするのではないでしょうか。
そして、IWAIでカメラマン撮影をご注文いただくと、パーティー中にゲスト一人一人を撮影し、アルバムに収める独自のサービスがございます。
これが結構アップで、みなさんいい顔されてるんですよね。会の雰囲気や喜びが現れていますよね。
20年後40年後と見返すのが結婚式の写真であるべきと考えたとき、きっと数十年たった未来に新郎新婦が見たいのは、一世一代の自身の決めポーズではなく、その日集ったゲストの表情だと思うからです。
それをきっかけに連絡が取れていないなと思う友人がいたら、連絡してみよ!と思えるきっかけにこの写真がなってほしいのです。
ゲストもこの日に向けてドレスアップしたり、思入れのあるお召し物でいらっしゃる方も多いかと思います。
ゲストにもデータでお渡しいただくこともできるので、SNSのアイコンなどにされる方が多くいらっしゃいます。
ゲストの皆さんにとっても大切なひとときを残していただけたら幸いです。
4、最後にIWAIからあなたへメッセージ!
これまで二人らしさを追求したオリジナルウエディングが一つのスタンダードとなりましたが、IWAIでは2人らしさをゲストが語ってくれたら良いと言う答えに行き着きました。
結婚式の本質は祝うこと。つまり中心はゲストであり、ゲストが感じる痛みを徹底的に排除したのがIWAIの結婚式です。
私たちIWAIは、結婚式後も関係が続いていく、揺るぎないお付き合いができる関係でいられるようお客様と向き合ってまいります。
5、インタビューを終えて
ここまでIWAIブライダルマネージャーの永野さんを取材し、口コミでは知り得ない特徴をご紹介してまいりましたがいかがでしたか?
IWAIの結婚式は、ゲストの苦悩や負担が取り除かれ、本当に必要なものだけが残った結婚式でした。
結婚式においての主役は新郎新婦で、二人らしさがキーワードに上がることが定番の結婚式において、ここまでゲスト目線で作られた結婚式を提供している会場は数少ないのではないでしょうか。
今、これを読んでくださっている新郎新婦の中に“今まで参列してきた結婚式をやりたいとは思わないな”“もっとゲストに感謝を伝えられる時間にならないかな”と思う方がいらっしゃれば、是非IWAIを選択肢に入れられてはいかがでしょうか。
二人が主役の「披露宴」ではなくゲストと一緒に楽しむ「パーティ」スタイルは必見です!
実は今回ご紹介しきれなかったIWAIの挙式や料理などについて、他にはない特徴がまだまだたくさんありますので、またの機会にご紹介したいと思います!
6、店舗情報
IWAI OMOTESANDO 公式HP(https://www.iwai-crazy.jp/)
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-6-15
アクセス:銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」 A1出口より 徒歩5分
副都心線・千代田線「明治神宮前駅」 4番出口より 徒歩8分
「HOW TO MARRY」編集部です。編集部では、婚礼司会者、元結婚式場勤務など結婚に関する豊富な知識を持ったメンバーが取材・運営を担当しています。皆様の幸せな結婚生活を応援する発信を行っています。ジュエリーコーディネーター保持メンバーが発信する公式Instagram、Xは、指輪購入に迷える方から高評価。運営会社についてはこちら。
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