アンティークなデザインの結婚指輪は、おしゃれ感があり普段遣いもできる人気デザインです。
素材の輝きをマットに抑えた大人っぽいものや、古くからの技法として知られるミル打ちを施したクラシカルなものなどが代表的で、さまざまなブランドがアンティーク調のデザインを提供しています。
アンティーク加工を施した結婚指輪は、普段ジュエリーを身につけない男性でもつけやすいと好評で、飽きが来ず使うほどに味わいを感じられるため、非常におすすめです。
今回は、アンティークジュエリーの歴史から見るデザインや、アンティーク加工が人気の結婚指輪ブランドをご紹介します。
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ギフト | ブランド名 | 詳細 |
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目次
1、アンティークの結婚指輪とは
アンティークとはフランス語で「骨董品」を意味します。アメリカが1934年に定めた通称関税法では、「作られてから100年以上が経っている手工芸品・工芸品・美術品」と定義されています。
結婚指輪においてアンティークとは、指輪のデザイン、加工の技法を指す場合が多いです。先祖から代々受け継がれてきた指輪でなくとも、アンティーク加工を施した指輪は、時を経た味わいや芸術性を感じられます。
2、アンティーク調の結婚指輪が人気のブランド
(1)BLANCA
ジュエリーメーカー、アクセサリーメーカーでの勤務を経て2005年に独立したオーナーのオーダージュエリーショップ。店名の「BLANCA」はスペイン語で「白」を意味します。特別なマリッジリングからカジュアルな白シャツに似合うものまで様々なシーンのジュエリーを提案してくれます。
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(2)アトリエ エッグ
アトリエ エッグは京都の西陣に工房を構え、結婚指輪や婚約指輪のオーダーメイド製作や販売を専門としてファッションリングや、指輪以外のアクセサリーのオーダーメイドも取り扱うジュエリーショップ。工房に直接オーダーできるので、お問合せ時に対応した職人が、デザイン・製作し、引渡しをしてくれます。
出典:https://atelier-egg.net/marriage/marriage13.html
(3)Love Bond(ラブボンド)
Love(愛)とBond(絆)という二人をつなぐメッセージが込められたジュエリーブランド。さりげなく他人と違ったお洒落なリングが豊富に揃い、熟練の職人だからこそ可能な石留め技術が施されています。
出典:https://lovebond.jp/marriage/
(4)SIENA ROSE(シエナ)
ファッションジュエリーから結婚指輪・婚約指輪のブライダルリングを手掛けるブランド。
SIENA ROSE(シエナロゼ)という名前は、イタリアのシエナという美しい町に由来しています。町には都会的で研ぎ澄まされたものとは違う美しさがあり、気取らない、温かみのあるゆっくりとした時間が流れていました。温もりを感じる質感とデザインが融合した指輪は、色あせることなく長い間愛用できる逸品。
職人が手の感覚だけを頼りに、素材の持つ魅力や個性を活かして、削り、叩き、思い描いた理想のカタチへ近づける。
一点一点丁寧に仕上げられる指輪は美しく、温もりあふれる愛着のある一本に。
出典:https://sienarose.jp/collections/marriage/products/sirius
(5)ENUOVE(イノーベ)
モデルやスタイリストなどファッション感度の高い女性たちに強く支持されているリングで、元モーニング娘。高橋愛さんもオーダーしたブランドです。
4名の女性デザイナーが二人だけのために一からデザインを描くのが、ATELIER ENUOVEアトリエイノーヴェ。
デザイナーと一緒に相談しながら理想のカタチを追求できるので、納得のいく、世界にひとつだけのオーダーメイドリングを制作することができます。
出典:https://enuove.com/bridalring/wedding/cesto/
3、結婚指輪・アンティークジュエリーの歴史とデザイン
カップルが互いに結婚指輪を贈り合うという習慣はいつから始まったのでしょうか。
「結婚の証」として指輪を贈る習慣が生まれたのは、紀元前1世紀頃、古代ローマ時代であると言われています。ただ当時の結婚は妻をお金で買う「売買婚」だったため、売買契約の証拠品でした。
それを覆して、永遠の愛や絆という意味合いを持つ結婚指輪を最初に身につけたとされているのが、9世紀のローマ教皇ニコラウス1世です。これ以来、貴族を中心に、結婚の証として指輪を身につける風習が広まっていきました。同時に、売買契約ではなく愛の証としての結婚指輪が広がっていき、11世紀には、互いに指輪を贈るという風習ができました。これが、現在の結婚指輪の交換の儀式に繋がっています。
愛の証として受け継がれてきた婚指輪の伝統的なデザインを見ていきましょう。
(1)フェデ・リング「握りあう手」
夫婦の誓約を表す「握り合う手」をモチーフにしたフェデ・リング。 フェデ(fede)とはイタリア語で「信頼・忠実」を意味しています。固く握り合う手の形にも表れていますね。
実はフェデ・リングの起源は古く2~3世紀頃のローマ時代にまで遡ると言われています。形を変えながら19世紀頃まで作られました。2016年冬の現在でも、伝統と個性を大切にするカップルの支持を集め、結婚指輪として愛され続けているデザインです。
結ばれた手の手首に当たる部分のデザインにも意味があります。これは「クワットレフォイル」と呼ばれる四つ葉文様。幸せであるようにとの願いが込められていると言われています。
出典:http://www.charcoalgreen.com
こちらはブライダルリングや家具、インテリア雑貨のセレクトショップCHARCOAL*GREEN(チャコールグリーン)のフェデリング。大ぶりのモチーフではないので普段からつけやすそうですね。ビンテージテイストをコンセプトに、シルバーの持つ深い風合いを重視し完全ハンドメイドで仕立てています。ブライダル用に素材をカスタムすることもできるので気になる方はご相談を!
(2)ポージーリング
出典:http://www.jurerdeux-thegrandselect.com
リングの表面や内側に小さな詩や愛のメッセージが掘り込まれたポージーリングは、17世紀から19世紀・ヴィクトリア時代の数世紀にわたって人気を博します。フランス王妃マリー・アントワネットがフェルゼン伯爵に贈ったことでも有名です。
「Posy(ポージー)」とは、「小さな花束」を意味します。またフランス語の「Poesie(ポエジー)」と同義語で「詩」を意味します。花束と詩。2つの言葉の響きにロマンを感じますね。
リングの内側にPt950やK18といった金属表示が義務付けられるようになると、メッセージ刻印の習慣は次第に減っていったそうです。しかし、現在でも短いフレーズで互いの名前や日付、愛の言葉を刻印する習慣はオリジナリティを出す意味でも人気です。
愛の言葉にはこんなフレーズがあります。
- 英語の“with love”(愛をこめて)
- フランス語の“Mon amour ”(私の愛しい人)
- イタリア語の“Amore”(愛しい人)
2016年流行語トップ10にも選ばれた「Amore(アモーレ)」は来年以降も流行りそうですね!また2人しか知らない合言葉や秘密の暗号を刻印するのも人気です。
(3)クラダリング
「クラダリング」は、400年以上の歴史を持つアイルランドの伝統的工芸品の指輪です。
アイルランド西部クラダ村で好んでつけられていたというこの指輪は、友情・婚姻の印で、変わらない愛情と誠実を誓うものとされています。ハートは「愛」、手は「友情」、王冠は「忠誠」を象徴しています。
指輪の向きや着ける指によって込められた意味が異なります。逆さまにつけると恋人募集中を意味し、正方向につけると恋人がいる、または既婚者であることを表すそうです。
このクラダリング、ヴィクトリア王女やジョン・F・ケネディ、ウォルト・ディズニーやジョニー・デップなど多くの著名人の愛用者を始め、2016年11月27日放送の「世界の果てまでイッテQ!」でも紹介されるなど現在も多くの人々に愛される指輪です。
結婚指輪としてはもちろん、アクセサリーとして身につけたり、親友とのお揃いリングにしたりと、2016年冬現在も10代20代の若い世代にも人気が高まっています。
こちらは、Amijed(アジェミダ)のグラダリング。デザイナーが世界の各国から集めたロザリオ・メダイなどの教会ピースを組み合わせて作ったアクセサリーが人気のブランドです。愛用者には芸能人の高橋愛さんやE-girlsのAmiさんがいます。
出典:http://www.jamhomemadeonlineshop.com
こちらはJAM HOME MADE(ジャムホームメイド)がウォルト・ディズニーとコラボしたクラダリング。手のモチーフがミッキーハンドになっていますね。
JAME HOME MADEは、1998年に誕生した男女ともに身につけられるユニセックスアイテムが豊富なブランドです。芸能人では木村拓哉さん、亀梨和也さんが財布や時計、アクセサリーを使用しています。
(4)ギメルリング
ギメルリングは15~17世紀の中世ヨーロッパで用いられ始めたと言われています。ギメル(GIMEL)の語源は、ラテン語の「gemini」で「双子」という意味。その語源が変化していき「GIMEL」となりました。2連、または3連のリングがぴったり重なってひとつの指輪のようになるデザインです。
抱き合うように重なり一つになる様子から、「命の結合」や「離れることのないふたり」や「命の結合」を象徴することから、主にマリッジリングに使われるデザインです。
(5)スネイクリング
象徴的なデザインの婚約指輪や結婚指輪は、何世紀に渡り人気がありましたが、19世紀には永遠を象徴する蛇が台頭。ハートや手のデザインに取って代わり人気を博しました。
ヴィクトリア女王の婚約指輪は蛇のデザインでした。とぐろをまいた蛇の姿が永遠に終わりのない「環」の形とみなされたことから、ヨーロッパでは永遠の愛の証として、蛇モチーフの指輪を贈る習慣があったそうです。
蛇は旧約聖書にも登場しています。アダムとイブが蛇のそそのかしによって禁断の果実を食べて、エデンの園を追放されたのは有名な話です。
また蛇は古来より金運を運び、財や繁栄のシンボルとされてきました。場合によって豊穣や永遠の生命力の象徴であったり、医療・医学を象徴していたりします。
4、結婚指輪に使用される代表的なアンティーク加工
本物のアンティークジュエリーを身につけることも素敵ですが、アンティーク加工された結婚指輪のラインナップも豊富です。ここでは代表的なアンティーク加工をご紹介します。
(1)古来から伝わるアンティーク加工
①ミル打ち
ミル打ちは、古くから西洋に伝わる熟練の細工技法を用いて地金の粒を指輪の表面に描いたもの。連なる点が一筋のラインとなって、平面よりも光を多く反射し華やかな印象になります。
ただ、指輪の表面に凹凸があることから、毎日身に着けていると汚れがたまりやすいので、乾いた柔らかい布で優しく拭いてお手入れしてあげましょう。
(2)近代のアンティーク加工
①ヘアライン仕上げ
髪の毛を想定させる「ヘアライン」。リングに一定方向の細かなすじを付け、光沢を抑えるつや消し加工です。細い髪の毛のようにごくごく細いキズのような筋を入れていくと、落ち着いた雰囲気でありながら上品な輝きが生まれます。メンズリングに多く用いられます。
②マット仕上げ
ヘアライン仕上げよりもさらに光沢が抑えられた加工がマット仕上げ。表面に非常に細かな凹凸を刻むことによって光を乱反射させることで落ち着きのある立体的なリングを演出します。ホーニング仕上げ、サテン仕上げと呼ばれることもあります。ピカピカせず、ジュエリーを身につけ慣れていない男性にも人気の仕上げです。
つや消し加工された結婚指輪は、長年着用するうちに少しずつつや消し加工が薄れていきます。完全につや消し加工が消えた指輪は、少しピカピカしてきますので、つや消しの再加工が必要です。購入店舗にご相談ください。
5、アンティーク調デザインの結婚指輪をお探しの方へのまとめ
アンティークジュエリーの歴史を紐解き、結婚指輪のデザインをご紹介してまいりました。古来より紡がれた歴史とデザインがいつの時代も私たちを魅了するアンティークジュエリー。その史実を基に、確かな技法を受け継ぐブランドが作る結婚指輪は、より価値のあるリングと言えるでしょう。
是非、職人の技で生み出されたアンティーク調の結婚指輪を手に取って、独特な風合いや趣を感じてみてくださいね。
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