これをお読みの方の中には友人や同僚の結婚式で新郎新婦から受付を依頼された、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
受付はゲストが会場に到着して、いちばん始めに立ち寄るところで、新郎新婦に代わり、ゲストをいちばん始めにお迎えする役割があります。「今日は来てくれて本当にありがとうございます」という気持ちで、笑顔でお迎えしましょう。
ところで、笑顔だけで受付は乗り切れるものでしょうか?
…不安ですよね。
受付係は受付時間前に集合し、多くは受付係同士の顔合わせや、会場スタッフから事前説明を受けますが、できればあらかじめ受付の役割や服装など含めたマナーについて知っておきましょう。
今回は結婚式の受付のマナーについて書いていきます。ご参考になれば幸いです。
受付を依頼する側の新郎新婦は、「結婚式のスピーチ、主賓、乾杯の挨拶、余興、受付などの頼み方」を参考にしてください。
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目次
1、結婚式の受付を頼まれたら?受付の仕事は?
受付は新郎新婦に代わってゲストを迎え、芳名帳にご記帳、ご祝儀や祝電の受け取り、お客様の取次ぎ、席次表や席札を手渡す等の役目があります。笑顔でゲストを迎えていればいいわけではなく、ご祝儀といった金銭面の取り扱いも発生する、責任が求められる仕事でもあります。
更に、受付は混雑しがちなため、スムーズに対応をし、ゲストに快適な時間を提供することが求められます。
具体的な方法は、受付業務について、
- (1)案内係の仕事
- (2)ご祝儀係の仕事
に役割分担することで、受付時間が短縮されます。ここでは、案内係とご祝儀係の仕事内容に関して詳しくご紹介します。
(1)案内係の仕事
案内係は、ゲストへのご挨拶、配布物の手渡し、および開宴までのご案内を行います。具体的な対応手順は以下の通りです。
- 預かったご祝儀を、ご祝儀係へ渡す
- ゲストに記帳のお願いをする
- ゲストに配布物を手渡す(席次表・お車代など)
- 開宴までのご案内(控え室・ウェルカムドリンクの説明など)
(2)受付(ご祝儀係)の仕事
ご祝儀係は、責任を持って受付にてゲストの方からのご祝儀を預かります。具体的な対応手順は以下の通りです。
- ゲスト名簿をチェックし、ゲストの照会を行う
- ご祝儀と芳名帳を専用の袋に入れ、会計に渡す
2、結婚式の受付を頼まれたら前日までに確認しておくべきこと!
ここでは結婚式の受付を頼まれた際に、前日までに確認しておくべき事を記載していきます。具体的には以下の通りです。
- 結婚式の受付の心得を知る
- 結婚式の受付としてふさわしい服装を確認しておく
- 結婚式の受付のマナーを知る
- 受付係の集合時間と開始時間
- 当日の対応の流れ
- お預かりしたご祝儀は誰に渡すか
- お車代を渡す必要はあるか
- 取り次ぐ必要のあるゲストはいないか
- 遅刻者が出た場合の対応方法
3、結婚式の受付の心得は?
受付としての責任をきちんと果たすには、受付としての心得をきちんと把握しておく必要があります。心得は大きく分けると以下の二つがあります。
(1)「ご両家の顔となること」を意識すること
受付は、新郎新婦に変わってゲストの方をお迎えします。更に、ご祝儀の取り扱いも行うため、受付の場においては「ご両家の代表者」であることをしっかりと心得ておきましょう。
(2)明るく爽やかな笑顔での対応を意識すること
受付係は、ご両家の代表=顔となります。服装や髪型、振る舞いに注意をし、ゲストの方に決して失礼の無いように笑顔での対応を心がけましょう。
4、結婚式の受付の服装のマナーは?
次は結婚式の受付の服装について、説明していきます。結婚式の受付担当は、ご両家の顔である一方でゲストでもあるので、マナーをしっかりと抑えた上で清潔感のあるドレスアップを心がけましょう。
以下、女性と男性に分けて詳しくみていきます。
(1)女性の場合は?
女性であれば丈の短いスカートや、露出が多いドレスは避けましょう。また、受付であるがゆえに手先を見られることも多いです。あまり派手すぎない上品なネイルをしておくと更に好印象になります。
服装について更に詳しく知りたい方は、「服装は? 欠席するなら? お呼ばれ結婚式のマナーまとめ」や「お気に入りのお呼ばれ結婚式ドレスが見つかる! おすすめブランド&コーディネート集」をご参照下さい。
ネイルについては、「結婚式のスタイル別!お呼ばれウェディングネイルのデザイン60選」をご参照下さい。
(2)男性の場合は?
また、男性の場合は基本的に白いシャツにダークカラーのスーツを着用します。ネクタイやポケットチーフにさし色を持ってくることで、より明るい印象になります。男性も手元を見られることが多いため、爪は短く切り、清潔な印象を心がけましょう。
服装について詳しくは、「お呼ばれ結婚式でのスーツのマナーとして知っておきたいこと」をご参照ください。
(3)ご祝儀をお忘れなく!
受付でもご祝儀が必要です。
5、会場に到着してから受付スタートまでにやるべきことは?
ここでは、会場に到着してから受付スタートまでにやるべきことをご紹介します。
(1)受付係と会場担当者の顔合わせ
はじめにやるべきことは、受付係及び会場担当者との顔合わせです。
ここでしっかりと、受付係及び会場担当者のお互いの顔や名前を覚えるようにしましょう。
(2)ご両家へのご挨拶
次にやるべきことは、ご両家へのご挨拶です。
受付はご両家の顔となる役割です。受付係が揃い次第、しっかりとご両家にご挨拶をしておきましょう。
(3)受付係と会場担当者で受付の流れを確認
受付係全員と会場担当者で受付が始まってからの流れを確認しましょう。
受付に用意されているものや、受付方法、ご祝儀の保管場所、締め切り時間、遅刻者の対応について、会場設備についてしっかりと話し合いをしておくことが重要です。
(4)役割分担をする
まずは、新郎側と新婦側に分かれ、ご案内係とご祝儀係の役割分担をしましょう。
ご両家へのご挨拶の前に役割分担をしておくと、ご両家へのご挨拶もスムーズに行うことができます。更に、役割分担をしておく事でゲストの方をお待たせする事無く、受付を進めることができます。
(5)ご祝儀を渡す相手の確認
ご祝儀係はしっかりとご祝儀をお渡しする相手と顔合わせをしておく事が必要です。
(6)会場内と周辺施設を把握しておく
受付をしていると、トイレや控え室、クロークといった会場案内だけではなく、タクシー乗り場や周辺のことについて聞かれることも。会場に向かう道のりで、周辺のお店や最寄り駅などをちょっとチェックしておくと、万が一「ここからいちばん近い駅は?」「コンビニは?」などと聞かれたときも案内することができるので事前に周辺施設も確認しておきましょう。
(7)受付備品の確認
次に受付備品の確認です。具体的には以下の通りです。
- 芳名帳
- 筆(墨・硯・筆ペン・サインペン)
- 広蓋(ご祝儀をのせるお盆)
- 化粧和紙(風呂敷)
- お車代等を渡すゲストの名簿(新郎・新婦で分けましょう)
- 預かったご祝儀を入れる専用の金庫や袋(新郎新婦、分けて保管します)
- 席次表(披露宴の人数や両家の意志により)
- 演出グッズなどの配布物(友人の余興などにより)
- 駐車券(駐車場のある会場など)
- 言付かりもの(お車代など)
(8)お車代やお引き継ぎする必要のあるゲストの名簿を見て名前を確認
受付を開始する前に、お車代や新郎新婦とお引き継ぎする必要性のあるゲストの名簿を見て名前を確認しておきましょう。
対象のゲストの方がいらっしゃった際にスムーズにご案内ができます。
(9)お手洗いや身だしなみチェック
何度も言いますが、受付係はご両家の顔になります。受付開始前に必ずお手洗いと身だしなみチェックを済ましておきましょう。
6、結婚式の受付の流れとマナーは?
ここでは、結婚式の受付の流れとマナーをご紹介します。
(1)ゲストを迎える
必ず立って一礼をします。ゲストの方からお祝いの挨拶をして頂いたら、笑顔で「ありがとうございます」とお答えしましょう。
(2)ご祝儀を受け取る
ゲストの方からご祝儀をお預かりしたら、ご案内係が「ありがとうございます。お預かり致します。」と両手で受け取ります。
その後、ゲストのお名前が確認でき次第ご祝儀係がお盆の上にそっとおきます。
ご祝儀を受け取ったら名簿にチェックを入れ、ご祝儀を、正面をゲスト側に向けて置きます。ご祝儀をすぐに紙袋などにしまうと、受付が寂しくなるため。ご祝儀を置くお盆は空にせず、目を離さないように注意しながら、時折、積み上げられたご祝儀の一部を、金庫や管理袋にしまいます。
(3)芳名帳へ記帳をお願いする
ご案内係が芳名帳を正面になるようにゲストの方へ向け、手を添えながら「恐れ入りますが、こちらにご記帳をお願い致します。」と伝えします。
(4)車代や無料駐車券を渡す
また、お車代や無料駐車券などのお渡しが必要な場合は、ここで渡すことが一般的です。
受付係の最中に手が空いたら席次表とゲスト名簿を照らし合わせ、ゲストの出席状況を再確認。この時、お車代などがきちんと渡されているかの確認も忘れずに。万が一、忘れていた場合には、この合間に、信頼のおける代理の方を立て、ゲストにお車代を渡していただくようお願いをします。
(5)開宴までの案内をする
ご案内係が席次表や披露宴中に使用するものなどを手渡し、「開宴までもうしばらくお待ちください。控え室はあちらとなっております。」等とゲストの方に分かりやすいように手で示しながらご案内をします。
更に、お手洗いや喫煙所の場所も、一緒にご案内できるとより丁寧になります。
(6)開宴したら、出席状況を確認
開宴したら式場付きの担当者が「もう入場されていいですよ」と声をかけてくれます。
ゲストが揃っているか確認し、ゲストが全員揃っている場合、ご祝儀と芳名帳をまとめましょう
遅刻者がいる場合は、受付係からひとりかふたり残し、会場に。受付をいったん閉めて披露宴会場に向かいます。
開宴時間にゲストが揃わなかった場合の対応は、事前に新郎新婦、会場担当者、更にご祝儀担当の親族の方と話し合っておきましょう。
(7)ご祝儀を会計に渡す
受付業務を終えるタイミングで前もって決めておいた会計に直接手渡しましょう。
ご祝儀を会場の金庫へ一旦預ける場合は、受付係のご祝儀担当者が最後まで責任を持って、会場の金庫が締まる瞬間まで確認をするようにしましょう。
(8)その他注意すべきことは「身だしなみを整える」こと!
受付はご両家の顔になります。受付を開始する前に、鏡で身だしなみをしっかりとチェックしておくことがマナーです。
7、その他結婚式の受付で注意しておくべきこと
ここでは、その他結婚式の受付で注意しておくべきことをご紹介します。
(1)お金の取り扱いは慎重に
結婚式の受付ではご祝儀をお預かりするため、お金を扱います。保管する場所や保管するための袋等、無くすことのないようにしっかりと準備をしておきましょう。
また、お預かりしたご祝儀は確実に新郎新婦の手元に渡るように、最後まで責任と緊張感を持って取り扱うように注意をしておきましょう。
(2)受付の流れを練習しておく
ゲストの方へのご挨拶から控え室と会場施設のご案内までの流れを一通り練習しておくとスムーズにご案内することができます。
今回の内容をご参考頂き、受付を開始する前に新郎側、新婦側の受付担当でお互いに練習を行っておくことをお勧めします。
(3)ご祝儀を置く向きに注意
ご祝儀はゲストの方からお預かりするものです。受け取る際は正面が受付係側になるように両手で受け取りますが、おぼんへ置く際は正面がゲスト側になるように置くように注意をしましょう。
(4)受付係が分かりやすいように工夫をする
受付係が分かりやすいようにお揃いのコサージュなどを用意しておくと良いでしょう。
更に、お揃いのコサージュを身につけておく事で、防犯対策にもつながります。
(5)新郎新婦との事前打ち合わせをしっかりとしておく
新郎新婦との打ち合わせを事前にしっかりとしておきましょう。
結婚式当日は新郎新婦と話をしている時間はありません。受付係の人数や担当者名、集合時間や注意事項など新郎新婦のリクエストを事前に確認しておきましょう。
(6)結婚式場の周辺についてもリサーチしておく
受付では、会場設備のみならずタクシー乗り場や周辺のことについて聞かれることもあります。そのため、会場に向かう道のりで、周辺のお店や最寄り駅などをちょっとチェックしておくと、万が一「ここからいちばん近い駅は?」「コンビニは?」などと聞かれたときも案内することができます。
会場へ向かう際は、会場周辺の情報も意識しながら、時間に余裕を持って行動することをおすすめします。
まとめ
今回は結婚式受付を担当する際に知っておくべきことについてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。
結婚披露宴の受付は、新郎新婦やその親族と同様にゲストをお迎えする側でもあります。ゲストの方からの御祝儀をお預かりするため責任も重大です。
マナーと心得をしっかりと把握した上でご両家に恥じないように受付としての役割を最後まで果たすために、今回の内容がご参考になれば幸いです。
「HOW TO MARRY」編集部です。編集部では、婚礼司会者、元結婚式場勤務など結婚に関する豊富な知識を持ったメンバーが取材・運営を担当しています。皆様の幸せな結婚生活を応援する発信を行っています。ジュエリーコーディネーター保持メンバーが発信する公式Instagram、Xは、指輪購入に迷える方から高評価。運営会社についてはこちら。
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