高齢出産が増えている中、流産のリスクを抑えた検査ができる新型出生前診断のニーズが高まっています。国内では2013年の導入から、新型出生前診断を受けられる病院や施設が増えてきており、より手軽に受けられる検査になってきています。
現在、東京では日本産婦人科学会の認定を受けている認定施設と認定を受けていない認定外施設で検査を受けることができます。
そこで今回は、
- 認可施設、認可外施設それぞれの特徴
- 東京で新型出生前診断を受けることができる施設
- 認可施設と認可外施設の比較
これらについてご紹介いたします。
ギフト | ブランド名 | 詳細 |
---|---|---|
目次
1、新型出生前診断とは
新型出生前診断とは、「妊婦さんから採血した血液から赤ちゃんの、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)などの染色体異常を調べる検査」のことです。
これまでの血液による出生前診断と比較して、検査自体の精度がとても良いものと言えます。
2、認可施設の3つの特徴
(1)新型出生前診断を受けられる妊婦さんが限定されている
認定施設の一つ目の特徴は、新型出生前診断を受けられる妊婦さんが限定されていることです。
具体的には、下記に該当する妊婦さんが検査の対象となります。
- 35歳以上の方
- 21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーの胎児を妊娠・出産したことのある方
- 胎児が21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーのいずれかに罹患する可能性を指摘されている場合
- 単胎妊娠の方
(2)事前に専門医による遺伝カウンセリングが必要
日本産婦人科学会の指針に従い、認可施設では、検査の前に必ず遺伝カウンセリングが行われます。カウンセリングを受けることで、検査方法や特徴、受ける・受けないのメリットやデメリットの理解、不安の軽減につながります。また、結果通知時にもカウンセリングが行われるため、万が一陽性の場合でも、ひとりで悩むことがないなど、カウンセリングは検査を受ける妊婦さんにとって心理的に大きな支えとなります。
(3)陽性が出た時のサポート体制がしっかりしている
認可施設の特徴は、陽性が出た時のサポート体制の厚さもあります。先ほどお伝えしたカウンセリングだけでなく、新型出生前診断の結果が陽性だった場合、同じ病院で羊水検査を受けることができたり、病院によっては、羊水検査費用が新型出生前診断の費用に含まれていることも。経済的・精神的負担が軽減されるサポート体制が整っているのも認可施設の特徴です。
2、認可外施設の3つの特徴
(1)誰でも新型出生前診断を受けられる
日本産婦人科学会が定める指針では、新型出生前診断を受けられる妊婦さんは限定されていますが、認定を受けていない認可外施設では、新型出生前診断を受けるための条件がありません。特に認定施設の場合、「35歳以上」という条件がありますので、年齢などに関係なく誰でも検査を受けられるのは、認可外施設の大きな特徴と言えます。
(2)検査項目が多い
認定施設では、
- 21番トリソミー(ダウン症候群)
- 18番トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13番トリソミー(パトウ症候群)
上記3つについて検査が行われます。一方、認定施設では、この他、
- 21,18,13番以外のトリソミー・モノソミー
- 性染色体異常
- 全常染色体全領域部分欠失・重複
などの検査も行っているため、さまざまな遺伝子疾患の有無を確認することができます。
(3)来院当日でも検査が可能
認定外施設での検査には、事前予約が必要ないところもあり、来院当日に検査を受けることも可能です。認定施設で行われている事前カウンセリングもなく、結果の通知はメールや郵送などで行われるケースが多いため、何度も足を運ぶ必要がないのも特徴です。
働いていたり、上にお子さんがいて時間の制約のある妊婦さんにとって、これらは大きなメリットですね。
3、東京で新型出生前診断を受けられる病院・クリニック
現在、東京で新型出生前診断を受けられる施設は、認定施設で20施設あります(2021年10月現在)。
- 独立行政法人 国立成育医療研究センター
- 東京女子医科大学
- 山王病院
- 聖路加国際病院
- 慶應義塾大学病院
- 日本医科大学付属病院
- 東京慈恵会医科大学附属病院
- 日本赤十字社医療センター
- 東邦大学医療センター大森病院
- 母子愛育会総合母子保健センター
- 東京大学医学部附属病院
- 東京医科歯科大学医学部附属病院
- 東京医科大学病院
- 杏林大学医学部付属病院
- 公益財団法人日本心臓血圧研究振興会附属 榊原記念病院
- 一般社団法人 至誠会第二病院
- 帝京大学医学部附属病院
- 昭和大学江東豊洲病院
- 国立国際医療研究センター
- 町田市民病院
また、主な認可外施設は下記の通りです。
- NIPT平石クリニック
- A CLINIC銀座
- ヒロクリニック
- ミネルバクリニック
- 八重洲セムクリニック
- 元麻布ヒルズメディカルクリニック
- デイジークリニック
- 東京エバーグリーンクリニック など
4、何が違うの?!認可施設と認可外施設の比較
具体的に何がどう違うのか、認可施設と認可外施設を比較してみましょう。
認定施設 | ||
施設名 | 東京慈恵会医科大学付属病院 | 慶応大学病院 |
検査を受ける妊婦さんの条件 | ・高齢妊娠の方 ・21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーの胎児を妊娠・出産したことのある方 ・胎児が21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーのいずれかに罹患する可能性を指摘されている場合 | ・出産予定日が確定している かつ ・単胎妊娠 かつ 下記のいずれかに該当している ・出産予定日の年齢が 35 歳以上である。(ただし、凍結胚移植による妊娠の場合、採卵時の妊婦年齢が 34 歳 2 ヶ月以上) ・以前の妊娠・分娩で胎児が 13 トリソミー、18 トリソミー、21 トリソミーであったことが確認されている ・胎児が染色体異常のうち 13 トリソミー、18 トリソミー、21 トリソミーのいずれかに罹患している可能性を指摘されている |
費用 | ・検査前の遺伝カウンセリング料(初診料) 7,700円 ・検査費用 198,000円 ・結果開示時のカウンセリング料(再診料) 7,700円 | ・自費初診料+遺伝カウンセリング料金 11,000円 ・検査費用 198,550円 ・自費再診料+遺伝カウンセリング料金(結果説明時) 5,000円 |
検査項目 | ・ダウン症候群 ・トリソミー18 ・トリソミー13 | |
カウンセリング | 必須 | |
サポート | 陽性が出た場合の追加検査(NIPT再検査、羊水検査、絨毛検査)も初回のNIPT検査に含まれる | 陽性が出た場合、羊水検査は110,000円 |
結果が出るまでの期間 | 2週間 | 2~3週間 |
検査結果の受け取り方法 | 来院時 | |
そのほかの条件 | 検査を受けるには夫婦の同意が必要なため、二人での来院が必要 | 夫婦での来院が必要(夫の頬粘膜の擦過細胞採取が必要なため) |
認定外施設 | ||
施設名 | ヒロクリニック | NIPT平石クリニック |
検査を受ける妊婦さんの条件 | なし | なし |
費用 | 7.7~26.4万円(10プラン) | 198,000円~253,000円(3プラン) |
検査項目 | ・13,18,21トリソミー ・性染色体異常 ・全染色体検査 ・微小欠失検査 | ・13,18,21トリソミー ・性染色体異常 ・全染色体検査 ・微小欠失検査 ※希望者には性別を通知 |
カウンセリング | なし | あり |
サポート | 陽性だった場合、羊水検査に最大20万円まで補助あり | 陽性だった場合、羊水検査費用は全額サポート |
結果が出るまでの期間 | 最短2日、通常4~7日 | 最短6日~14日ほど |
検査結果の受け取り方法 | インターネットにて通知または、来院 | メール |
そのほかの条件 | 夫婦で来院の必要なし |
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は新型出生前診断を受けられる東京の施設をご紹介いたしました。
新型出生前診断は導入当初に比べると検査ができる施設が大幅に増えただけでなく、認可外施設があることで、20代の妊婦さんも検査が受けられるように。検査を望む妊婦さんにとっては良いことですよね。
認定施設、認定外施設それぞれに特徴がありますので、費用やアクセスだけでなく、カウンセリングやサポートの有無なども含めた上で検討することをおすすめします。
今回の記事が皆様のお役に立ちましたら幸いです。
「HOW TO MARRY」編集部です。編集部では、婚礼司会者、元結婚式場勤務など結婚に関する豊富な知識を持ったメンバーが取材・運営を担当しています。皆様の幸せな結婚生活を応援する発信を行っています。ジュエリーコーディネーター保持メンバーが発信する公式Instagram、Xは、指輪購入に迷える方から高評価。運営会社についてはこちら。
COMMENT
コメント
この記事に関するコメントはこちらからどうぞ
コメントはこちらからどうぞ